2019.11.19.Tue.
文= enkara 横山 薫
今回の災害を受け、enkaraメンバーの体験と共に墨田区役所防災課へ取材した内容を
10月16日に記事掲載しました。あれから1ヵ月。
今回は、もう少し広域に東京23区それぞれの自治体がどのような方針や対策、対応を取っているのか、改めてリサーチを行いました。
まず23区を統括する東京都では、ペットの同行避難を前提とした方針の下、関係機関等との連携を強化し、動物救護体制の整備に向け取り組んでいます。
ただ、同じ東京都であっても、実際に避難所を設置・運営する自治体によって大きな違いがありましたので一覧にしました。
下記のリストは2019年11月時点で独自リサーチした際、管轄担当者から得られた回答であり、方針・対応等は日々変化することが想定されます。ご自身の該当地域について定期的にご確認ください。
内閣府や環境省、東京都が基本としている「ペット同行避難」とはいずれも、災害発生時に”飼い主がペットを同行し避難所まで安全に避難する“ということです。
避難所において飼い主とペットが同一空間で過ごせることではありません。
リスト上にて〇X△で表記した「同行避難」もこの基本方針に準じています。
また、指定避難所と自主避難場所によって受入れの可否が異なる区もあります。
自治体によってその名称は様々ですが、今回はそれぞれ以下の意味で使用しています。
ペットと同行避難する際は、「警戒レベル3」つまり「避難準備・高齢者等避難開始」の時点で早めに避難を開始することをお勧めします。
理由として、避難勧告や避難指示が発令された全員避難(警戒レベル4)環境下で、ペットを落ち着かせ、ケージを持参し、同行避難することは容易なことではないからです。
実際に台風19号の際 enkaraメンバーの体感では、警戒レベル4が発令された時には既に、とても犬を抱え外に出れる状況ではなかったと言います。
しかしながら警戒レベル3の時点で開設される避難所の多くは、所謂「自主避難場所」です。
指定避難所とは異なり、自主避難場所でのペット同行避難者の受入れは自治体によって大きく判断が分かれる点も事前に把握をしておく必要があります。
実際、避難時に慌てず冷静になることは難しいです。
まずは最寄りの避難所について平常時に最新の情報を確認し、それを元に飼い主としてペットをどのように守れるのか。
ペットを大切な家族と思うならば、避難用品や犬の社会化と同様にその備えこそが防災において重要なことなのかもしれません。
自然災害の多い日本に暮らしている私たちにとって、誰にでもどんな地域でも起こり得る問題です。
「ペットとの避難」について今一度、考えるきっかけになればと願っています。